エメラルドグリーンの肌

ハロプロとか芝居とか漫画とかが好き。小説が書きたい。

2016年ゴーゴーボーイズゴーゴーヘブン見た時の感想文

Facebookに載せたもの。

 

松尾スズキ氏作・演出・出演のゴーゴーボーイズゴーゴーヘブン見てきました。
なんと10年ぶりくらいに戯曲まで買っちゃった。
久々に観劇後の気持ちが言語化できない…

革命、宗教、少年売春、同性愛、日本人…と色々なもの内包してたけど、結局はままならない「夫婦」というものを描いた芝居だったのかな?と。
夫婦が揃うシーンがラストだけってのでやっとわかったので、観劇中フォーカス合わせるとこ間違ってたのなぁ、わしは。

この話の舞台は、テロリストと化した反政府軍が国家転覆を伺う、実に今のご時世な発展途上国だけれど、
生バンドが三味線に長唄に囃子に笛、あとキーボードとバイオリン、
そして伊藤ヨタロウさんというぐっちゃぐちゃな格好良さで、とにかく最高。
だってこのバンド陣みんな黒の小袖&紋付袴姿なんだぜ。
オープニングのオケピに照明が当たった時の、あの格好良さ。鳥肌たったね。
日本から一番遠い国で、日本を描いてるんだというのが、ここでわかる。

 

寺島しのぶはこれぞ女優〜って感じ、さすがの体当たりっぷり。
吹越満 変化自在、松尾スズキ氏とごっちゃになるくらいにこの人も動きが変。
岡田将生 美しい、とにかくギリシャ彫刻のような、全てが完璧な作り。ゴーゴーボーイは思ってたよりピュアで幼かった。
そんで阿部サダヲ氏、やはり死ぬほど"好み"な俳優。全てが私の好み。
グロテスクさと可愛さのちょうどいい境目にいる存在。
飛び道具扱いもいいけれど、翻弄される者の色気もちゃんとある。今回もそのギョロギョロした瞳が濁ってる、最高of最高。

そして松尾スズキ氏の舞台は松尾スズキ氏のためにある。
いつだって松尾氏が2幕開けくらいに歌って踊る。これがなくっちゃ、松尾は。

全ては松尾スズキ氏の掌の上。

2019そうざらえ下半期

6月

18.さらざんまいのうた

19.カワウソイヤァ

幾原邦彦監督が伝家の宝刀「可愛い女の子」を封印してまさかの少年愛的アプローチで「愛」を描く。 でもいつものイクニの愛だった。いや、いつものイクニの愛だったのはマブとレオとか、悠とお兄ちゃんとか、一稀と春河とかだったけど、 一稀と悠と燕太の三人は違う。

今までのイクニの愛は"自己犠牲"だったけど、それは必ず愛する人が遠く離れてしまう、そういうエンディングだった。 どうしても絶対に幸せに生き続けることが出来ない人がいる、儚い愛だった。

でも今回は違う、悠はちゃんと罪を償って帰ってくる。 あの、少年院での頭を坊主に丸めた悠の数年間の描写は本当に良かった。新たなイクニの愛の幕開けだった。

子どもの頃夢中でセーラームーンを見てイクニを摂取して育った私が、おばさんになってもイクニ作品から愛を貰えるの、本当に贅沢なことだねぇ。

20.ライネス(新良エツ子)

もう毎年定番と化してる繭期。 詳しくは当時のブログを見てね。

7月

21.PA PA YA!! (feat.F.HERO) (BABYMETAL)

それはなんの予告もなく。 ドルヲタ達のTLを駆け抜けた。 YUIMETALが脱退してから ダークサイドとしてパフォーマンスしていたBABYMETALが、三人体制のライトサイドに戻り、その三人目のメンバーが、元モーニング娘。鞘師里保であった、と。

嘘だ嘘だ嘘だ、絶対嘘だね。 そんな漫画みたいなこと起きるわけないやん。 だいたい事務所も違うし…あっ、鞘師はもうアップフロントを離れてフリーやったな…

え?まさか本当に?本当にそんなことが起きちゃうの???

起きました。

鞘師里保、広島アクターズスクールで競い合った中元すず香がボーカルを務める、世界を股に掛けるメタルアイドル・BABYMETALのサポートメンバーになりました。 イギリスのグラストンベリーフェスで、本当に本当に楽しそうに踊っていた。

センターやメインボーカルという肩書きを捨て、ただパフォーマーとしてステージに立つ鞘師里保のあの晴れ晴れとした顔…

漫画家志望の若者がこんな原稿持ち込んできたら編集者に「あまりにも出来すぎでリアリティーが無い」と突っ返されそうな出来事が、本当に起きちゃいました…

22.NATSU☆しようぜ!(IDOLiSH7 TRIGGER Re:vale)

23.‪Viva!Fantastic Life!!!!!!!‬(IDOLiSH7)

ついに来ちゃったぜメットライフドーム!!! ハロヲタ愛用の研修生Tシャツ風の四葉環担Tシャツも受注して、REUNIONフライヤー衣装風の痛バも作って、 現地参戦だぜーー!!

今年は一体どんなオープニングかな?!やっぱり1曲目はアイナナちゃんかな♪なーんてのんきしてたうちも、1曲目にまさかのi7、とりが、りばれ3組のNATSU☆しようぜ!とは… こりゃ、RTIの続きやないか!! なんてフェスって感じなんや!!最高に楽しい!! あんな完璧なファーストライブしちゃって、セカンドライブはどんな感じになるのか想像もつかへんかったけど、ほんまに想像もつかへんかったオープニングできた!!

ほんでビバファン!!まさかアイナナの一曲目にビバファンやるとは!!!中盤かと思ってたよ! これがまぁRTIの時と比べ物にならんくらいに踊る踊る踊る!!RTIの時も踊りすぎやろ!ってくらいに踊ってたのに、今回めちゃくちゃ踊りまくってる!!難易度が上がってる!!!

MEZZO"‬の女のわし、無事死亡!!!!!

24.星屑マジック(Re:vale)

こんなにイベストやっといて良かったと思ったことはない… 円形のスクリーンが上がって舞台の上にいたのは、星玉を持ったホープがいたの、私一生忘れられない光景やで。 私は、星巡りの観測者というイベントストーリーのタイアップ楽曲に、ここまで力を入れてステージで魅せてくれた事に、

ありがとう…それしか言う言葉が見つからない…

9月

25.Stella(Fling Posse)

あの、ステージ上でもみんなバチバチしてる中「関係ありませーん興味ありませーん」って顔でわちゃわちゃしてるのがぽっせのクセに、 こーいう切ない楽曲持ってきちゃって、 あくまで幻太郎が書いた小説を元にした歌だから「嘘ですよ❤」ってスタンスを取りながらも、ぽっせの三人の後ろにあるものとか本質とか、透けて見えてくるのが本当に卑怯… 大阪城のステージで見られて良かったなあ。

ひぴめえ大阪城ライブ行けたのさー!しかもアリーナ真ん中らへん。はっきりキャストの顔見えたで。   10月

26. あゝオオサカdreamin’night(どついたれ本舗)

大阪城ホールで初お目見え、大阪から堂々カチコミの新ディビジョンのどついたれ本舗のカマシまくりなディビジョン曲。 初っ端から世界観がガッツリ固まっている!キャラがしっかりしている! 今までヒプマイで大人と言えば新宿麻天狼だったけど、今までのひぴめぇには無かった大人像が描かれている。 ちゅーか楽しい。純粋に関西人として、この曲は洒脱で軽やかで楽しい。 やはり方言とラップというものは、相性が良い。

27.カレイドスコープ(‪MEZZO"‬)

実はアイドリッシュセブン第4部、まだ完走してなくて、劇中で発表された‪MEZZO"‬新曲も聞けてないんよ。 メンタル削られるから、アイナナは…コンディションとその場の勢いがいるから… というわけで新生‪MEZZO"‬これで初めて聞いたよ。 全然違うね、今までと。 REUNIONで夏なのに月明かりイルミネイトまで歌ってくれたのは、今までの‪MEZZO"‬はここまで、これからは新しい‪MEZZO"‬の時代が来るんだよって、ある種の‪MEZZO"‬からの「さよなら」だったのかもしれないね。 イベストクリアしたけどストーリー読み切れてないから来年のナナライまでには読んどかな…

11月

28. Bad Ass Temple Funky Sounds(Bad Ass Temple)

同じく大阪城ホールで初お目見えした2つ目の新ディビジョン。 まだ参戦したばかりとは思えないこなれた感があったどついたれ本舗とは全然違って、 いい意味で初々しさがあって「ガツンとかましたる!!!」という若さに溢れている! って言うかnobodyknows+が手懸けてるから懐かしい。自分の青春時代を思い出すかのよう。 新ディビジョンならナゴヤが一歩リードかな、うちの中では。

29.そうぎゃらんBAM(波羅夷 空却)

僧・伽 伽 ぎゃらん Bam! Ssssスキャット N’ 饒舌 饒舌 Jazzy なベロ Check, チェ チェケチェケ チュワー

伽 伽 伽藍 bam 伽 伽 伽藍 bam 伽 伽 伽藍 bam 伽 伽 伽 伽 伽藍 bam 

伽 伽 伽藍 bam 伽 伽 伽藍 bam 伽 伽 伽藍 bam 伽 伽 伽 伽 伽藍 bam

伽 伽 伽藍 bam 伽 伽 伽藍 bam 伽 伽 伽藍 bam 伽 伽 伽 伽 伽藍 bam…

あああ…洗脳済み…楽曲落ちとはこのこと… 波羅夷 空却くんを推します…ちっさくて可愛いし。

12月

30.残酷な天使のテーゼ(高橋洋子)

何故か令和最初の年も暮れようとしてるのに、新世紀エヴァンゲリオンを見直している。 やっぱり楽曲のパワーが強いね。 来年は新劇場版の完結編もやるし、それまでに新劇場版見ておきます(なんと序しか見た事ないという)

ギリギリ年内に書けました。 良いお年を~

今年そうざらえ上半期

今回は趣向を変えて、 2019年、個人的に心に残った出来事に関する楽曲をプレイリスト風にご紹介し、 それぞれのエピソードをつらつら述べていきます。

今年を振り返るプレイリスト(一応時系列順)

1月

1.I beg you(Aimer)

超不穏な滑り出し。最高な鬱エロゲ映画を新年から見せて頂けるありがたさ。熱にうかされて3回も見ちゃったよ。 聞けば聞くほどHeaven's_Feel第二章の、全てが悪い方に転がり落ちていく切なさが蘇るよ。 最高の年始でした。

2.まじですかスカ!(モーニング娘。)

鞘師里保、ひなフェスで復活の速報!!!!!! まさに「まじですかスカ!?」 皆の目が点になり、Twitterはお祭り騒ぎ、普段はアイドルのことなんて口にしない人まで「鞘師復活すんの!?」ってTLに顔を出す、 とにかく信じられない大大大大大ニュースだった。 2019年、鞘師里保復活伝説の幕開け。

3月

3.ロボキッス(W)

そしてもちろん伝説のアイドルデュオWのひなフェスでの復活。 ひなフェスの舞台まさかの一曲目でロボキッスのイントロが鳴り響き辻希美加護亜依がステージに立ってる、あんなドラマチックなアイドルの現場はもうお目にかかれんだろう。 ほとんど悲鳴に近い怒号、皆がこの日をずっと待っていたのだ。

4.ちょい悪デビル(W)

そして平成最後に、不祥事ゆえにお蔵入りしたW幻のシングルが13年振りに解禁。毎日聞いたね。 当時のWの魅力が詰め込まれた、まさに楽曲のタイムカプセル。 待ち続けたらいつか報われる日が来る、だからアイドルを追うって、どうしようもなく楽しいのだ。

5.I wish(モーニング娘。)

モーニング娘。に入って間もない頃にこの曲を歌い、この曲を歌ってモーニング娘。を卒業し、 本当に本当に、色んなことがあって傷付いたり傷付けたり失ったり手に入れたりした女性が、 時を経て、またステージで泣きながら震える声で 「晴れの日があるから そのうち雨も降る 全ていつか納得できるさ! 人生って素晴らしい」って、歌ってくれるあまりにも壮大なドラマ。 巡り巡ってこの歌詞が全て本当になる奇跡が見られて、本当に幸せなひなフェスだった。

6.Only you(モーニング娘。)

劇的に現れて瞬く間にモーニング娘。のセンターになって新しい時代を築き上げ、 驚くほどあっさりと表舞台から姿を消した鞘師里保

その空白期間のあいだ、マジでどこにも情報が漏れず、もしや鞘師里保ってハロヲタ達の共同幻想だったのでは… とか思い初めてた頃に、あまりにも卒業当時と変わりなく、不器用な天才少女のまんまの佇まいで、 この曲と一緒に再び私達の前に現れた、鞘師里保。 そして再会のひとこと目のフレーズは「愛しの君へ いつものI Love You」… 脱水症状で死ぬんとちゃうか、言うほど泣きまくった。 「りほりほ!りほりほがいる!!ホンマにりほりほや!!!!」 泣いて泣いて泣いて本当に泣いた。

4月

7.Hoodstar(Division All Stars)

ワクワクする新しいシーズンがやってきた。 基本バチバチだったディビジョン全員曲だけど、楽しくって春らしく、そしてヒプマイらしくやっぱりバチバチな最高にイケてる楽曲。 公式は何かとトラブルの耐えないザル運営で今年も最初から最後までしっちゃかめっちゃかだったが、やはり楽曲の楽しさがずば抜けている。

8.T.D.D.LEGEND(The Dirty Dawg)

レジェンドと散々作中でハードル上げられて、はてどんなもんかいねと箱を開けてみたら…

最っ高やんけ!!!! 各ディビジョン背負ってる人達の楽曲はやっぱり凄かった。 キャストがどんどんスキルアップしていくのかヒプマイの胸熱さよな。

9.pride(速水ヒロ cv前野智昭)

10.ドラマチックLOVE(エーデルローズメンバー)

なにこれ?なんなのこれ??プリズムの煌めきってなんなの??? これは現実に起こってることなの?それともクスリをキメて見てる夢なの????

私生活が荒れて二次元に逃避したい、どうせならトンデモ系の面白いやつにしよ、と軽い気持ちで見た劇場版キンプリ二部作に白目を剥く。 しかし意味がわからんものの、この映画終わりのドラマチックLOVEって歌はとってもいい歌だな… それくらいしかわかんねぇけど…

なんて、この時はまだまだ置いてけぼりだったんですよ、本当にね…

  1. BOY MEETS GIRL(Prizmmy☆)

ここからですよ…ここから私のプリティーリズム・レインボーライブとの出会いが始まったんですよ… 全部全部全部、このボーイミーツガールから始まったんだよね… ほんと、プリリズRLって女の子も男の子も一緒に切磋琢磨して大人になっていくお話だったね… 私、なるちゃん達に出会えて本当に良かったよ…

12.Rossette Nebula(ベルローズ)

イントロ聞くだけで、未だにめちゃくちゃ泣いてしまう神曲。 まずプリティーリズム・レインボーライブ25話があまりにも素晴らしいストーリー。 蓮城寺べる様の初プリズムライブで怒号をあげて泣きまくった思い出。 ここに、キンプリで誰が好き?と聞かれても、蓮城寺べる様、と答えるべる様強火キチガイ担が爆誕した。

13.I wanna be myself~自分らしくいたい!~(ハッピーレイン♪)

プリティーリズム・レインボーライブが、 大大大大大大好き!!!!!!!

14.pride -KING OF PRISM ver.-

プリティーリズム・レインボーライブを全話履修し、キンプリ、キンプラを見直したら… あんなに「ヤク中が作った乙女ゲーもどき映画」とかひっどい事言ってたのに… 私、泣きながら見てる!!泣きながらキンプリを見て、泣きながらキンプラを見て、ヒロ様のプリズムショーで干上がるほど泣いてる!!!! 私、私今、すごいアニメを見ている!!!! こんなことになるなんて!!! 生まれてきて、プリズムの煌めきに包まれて、本当に良かった!!!

5月

15.Shiny Seven Stars!(セプテントリオン)

歌い出しから「見つけてくれたね 叶えてくれたね」やで… しかも「Yes お返しのHappy 始まる」やで… 正直、キンプリ、キンプラはオバレが主役の話やからエーデルローズ生は急にゾロゾロ出てきた新キャラ、しかもキンプリの時は予算カッツカツで続編作れるかすら全くの未定、 そんなんでこんなに新キャラ出してどーすんねん、掘り下げられへんやろ… とか思ってたらあれよあれよという間に、ついに新キャラたち主役のTVシリーズが出来ちゃった! そんなドラマチックな成り立ちで、そんなキャラクター達が一発目に、まず映画館やテレビで見てくれてるファンに、 とにかく重すぎる、これでもか!という程の愛に溢れた「ありがとう!」の歌を届けてくんねんぞ… 歌詞全文読んだ時、めちゃくちゃ泣いたわ…

何度聴いてもびっくりしちゃうのは「ハジメマシテ☆からアイシテルまでの責任(とらせてほしい)」ってところ。 この、コンテンツだらけで何が何だかわからんくらい飽和して、生まれては死に生まれては死にしてる時代に、こんなこと言っちゃうなんて! 猟奇的なまでの愛だよ!!

6月

16.ナナイロノチカイ!-Brilliant oath-(セプテントリオン)

聞いてよ…私、結婚しちゃったよ… 二次元のアイドルと、愛を誓われて、左手の薬指に光る指輪をはめられちゃったよ… 現実世界では独身なのに… こんな事ある??映画館行ってスクリーン越しに7人にプロポーズされるとか、ある? 愛が重すぎて怖いよ…なんなの?本当すげえよ…

なんでこうぶっ飛んてんのかと言うと、そらもちろん監督が男児向けホビーアニメを作ってた人だから、発想が常に女性ファンの斜め上を行くんだよ…

17.BOY MEETS GIRL(セプテントリオン)

TVシリーズをこれで締めるの本当に天才。 だって全てはプリティーリズム・レインボーライブからはじまって、この曲からはじまったもんね。 プリティーリズムシリーズを本当に大切にしてくれて、本当にありがとう。

COCOON感想まとめ


私ね、今ここで懺悔します。
2015年NU版TRUMPの大千秋楽の時のアンケートに「幸せになってほしいとも思うけど、不幸の渦の中でずっともがいていてほしいとも思います。TRUMPシリーズの輪廻がずっと続けばいいのに」って書いたんです。ほんまに。
あれから4年…私の望みは叶い続けている…

 

月の翳り

・みんな大好き繭期オタクおじさんとかあまりにも濃いキャラが印象深いですが、やはり時が経てば経つほどボディーブローのように効いてくる…
今まで「名脇役」でしか無かったラファエロとアンジェリコの生き様を掘り下げる、とにかくえげつない芝居でしたな。

* 14歳ラファエロお兄ちゃんが思ってたよりずっと幼く、デリコ家の重圧、ウルの秘密の死守、色んなものに押しつぶされていたこと(これはNU版で強調されてたね)、
アンジェリコがこのクランに居てくれて良かったと、確かに思っていたのだと言うこと。
予測はできていたけど、等身大の繭期の少年だった事実
TRUMPでのラファエロお兄ちゃんは、あくまでソフィの目から見たお兄ちゃんだったのね。
そっちでは17歳だからというのもあるけど、あんなに幼くて素直な子だったんだな…

* そしてアンジェリコ様よ。あんまりにも可哀想でしょ…こちとらアンジェリコ様自身の知らない出生の秘密まで知っちゃってるし…
アンジェリコ様がなにしたってんだ!TRUMPでは確かに悪いことしてたけど、COCOONではしてないだろ!!
確かにラファエロへ勝手な期待をし過ぎていたけど…しゃーないやろ、あんな環境で育ったら…
でもゲルハルト様のことも知っちゃってんだよ、シリーズ追ってるわしらは…

TRUMPではアンジェリコ様の繭期、めっちゃ深刻に重いのに、COCOONではラファエロの方が深刻で、ラファエロのせいでアンジェリコ様の繭期もどんどん歪んでしまったみたいな…
しかしそんな事ラファエロお兄ちゃんの知ったこっちゃねぇわけで。

私はラファエロとアンジェリコの民ではないので(なにそれ)2人の関係性をあまり深く考えたことなかったんだけど(デリコ家の方が考察してた)
なんかもう、あまりにも…繭期オタクおじさんが薬を盛らなかったら…

誰かまともな大人が、デリコ家の子息、フラ家の子息としてではなく、ラファエロ、アンジェリコとして対等に接してくれていたら…
っていうか父親達が一言「愛している」って言ってくれてたら…
しかし私はダリちゃんもゲルハルト様も深く知ってしまったので、頭ごなしに怒ることは出来ない…!

最後のさ、夕日の中で2人で殴り合いして、ラファエロお兄ちゃんが勝ってその場を去る時に、まさかアンジェリコ様が「嘘だよ、ラファエロ…」って、そんな恥も外聞もなく縋ってくると思わなかったよ…
そんなに、ラファエロのことが大好きだったんだね、孤独な人生の生きるヨスガだったんだね…

この子達は、大人になることなく、あの夕日の向こうにたどり着くことなく、繭期の八方塞がりの絶望に囚われたまま死んでしまったのね…
永遠の繭期であることに快楽を見出すアレな人がいる一方、繭期さえ抜けていれば、幸せになれたかもしれない子達がいるんだよね…

結論 すえみつさんが通常運転でひどい。
俺達の神様は、血が緑色なんだぜ…

* それにしても繭期オタクおじさんティーチャードナテルロ、まさかあんなやべえ奴だとは。ドナテルロの名前出た瞬間「あ!ドナテルロ回顧録の人やーん!」と思ったけど、あの時はあくまで語り部でしかなかったやん。まぁ暴力に憧れてる描写はあったけどさ。
まさかあんなグスタフ強火担やったとは…
いやぁ、キモかったですねぇ。ビジュアルが美しいだけに、本当にキモかったですねぇ。TRUMPシリーズには時々、キョーレツな変態が出てきますな。
いやしかし歴代ぶっちぎりでアレやった。
未成年者に薬もってるとかマジキチ…

TRUMPシリーズでは過去、グランギニョルにおいてポジティブダンピールの李春林というクソやば美味しい人気キャラが爆誕したことはあったが、言うても春林は良い意味でぶっ飛んだ人だった。
それに対して繭月のティーチャードナテルロさんは、ダメな方向にぶっ飛んで人気を博している…

* ディエゴちゃんは可愛かったねぇ。実は卑しい出自なのに、ちゃんと頑張ってクランでは成績優秀だったんだよ。愛されたかったんだねぇ、ダンピールである自分から逃げたかったのに、罪悪感で逃げきれなかったんだねぇ。
そこで罪悪感で怯えてしまうあたり、ディエゴはまともでいい子なんよなぁ…

この子は繭期オタクおじさんに出会わなかったらどーにかなったか、と言うと、まぁそんなことは無く。絶対いつかバレたし、ていうかダンピールだから繭期越えられるかもわからんし。
結局さ、父親のイニシアチブ解けたの、あれはディエゴの意思なのか、ディエゴが死んじゃったからなのか

それとも、ダンピールであるが故に、イニシアチブの効力が弱かった?とか…
うち、最初はそう思っちゃったんよね。だってジョルモロのイニシアチブをアンジェリコ様が奪えたのは、血統云々やなく、純粋なヴァンプやからやし。血統ねぇし(ネタバレ)
ディエゴちゃんよりは確実に高貴な血統ではあるけど…
また新たなイニシアチブへの疑問が生まれたね。

ディエゴちゃん、SPECTERの繭期ちゃん達と違って、握手求める下級貴族の子達と嬉しそうに握手したり、ジュリオちゃんとエミールと楽しそうに遊んだり、その歳の子らしい可愛い子だったんよね。
ディエゴちゃんは生きてるのかな、ヘルクランで…

* うーん、結局私は月の翳りではどの子が好きだったのか。みんな可愛かったけど。
* 元々は、繭期の子達の中ではラファエロお兄ちゃんが好きなんだけど。強くてウルを守ってくれるお兄ちゃんだったから好きになって(初見が鈴ラファでした)でも作品が公開される度にどんどんキャラが膨らんで、
結局、繭期の男の子でしか無かったと暴かれてしまう、なんというか、切なさ…
特級貴族の跡取り息子として必死に背伸びする、ただの少年なのだという事実が、あまりに健気で、苦しい。

でも純粋に、本当に嬉しかったのは、ラファエロお兄ちゃんが、ウルを憎んでいなかった事だ。

ウルを守ってあげたいと、幼い日に小さな命を抱いた時から思っていた、それが真実であること。
そして、ラファエロしか縋るものがないアンジェリコ様を捨ててまで、ウルを選んだこと。
アンジェリコ様はあまりに可哀想だけど、デリコ兄弟が好きな私は、嬉しかったんよね。
ウル自身がお兄ちゃんを見てるか、見てないかは、演じる人によってかなり違うんだけど、
お兄ちゃんへの僻みもありつつ、
無意識のうちにお兄ちゃんに助けを求めて、助けてくれるのは当然と思ってそうな、そういう甘ったれた思考が、私、ウルの大好きなところ。

 

星ひとつ

ウルがソフィを刺そうとする時、今回は確信を持って「TRUMPのイニシアチブではなく、ウルの意思で、そしてダリちゃんのイニシアチブで、ソフィを刺さなかった」と言える、

そんなウルだったので、これだけでも、COCOON星ひとつ見る価値あった。
そして、ソフィにトドメを刺そうと振りかぶるも、どうしてもそれが出来ないウルの頬に触れるソフィを、しっかり見られた。
前は最前の下手よりだったから結構見えづらかったんよね。
今回のソフィウルちゃんは、本当に、本当になぁ…愛おしかったなぁ…

* ウルは本当に可愛かったなぁ…私、NU版見るまでそんなにウルに思い入れなかったんよね、だってLILIUMから入ったから、ついついソフィを追っちゃうんよ。
でも、グランギニョルあたりからかなぁ、あまりにもウルが愛おしい、と思うようになったのは。

10年の時を経てウルの目線から語られたTRUMP。
新規エピソードじゃなかったから最初は正直肩透かし食らったんだけど、今まで積み上げてきたTRUMPシリーズの10年の区切りに相応しい、"はじまりのはなし"へのアンサー。
僕は君になりたいと、上演作の順で一番最初に言ったのは、君だったね…

そんな、はじまりの話でウルを演じた菊池さんも参加して、COCOON星ひとつは無事幕を下ろした。
TRUMPシリーズはずっと、クラウスとソフィの話だと思ってたけど、同時にソフィとウルの話だったんだ。
ソフィはずっとウルを追いかけてる。ウルはソフィの希望であり、そして絶望になった。

ソフィが生きている限り、ソフィの心には永遠にウルがいる。
なんだか綺麗な言い回しだけど、そんな「良い思い出」みたいな話じゃなくて。
もう絶対に手に入らない一番欲しかったもの。
ソフィの心の楔となってウルは存在し続ける、何千年も、何万年も。

繭星のソフィとウルは、ずっと、互いの目に互いを映していた、そういう2人だった。
でも、PEACEPIT版もD2版もNU版もそうだよ。互いの目には互いが映り込んでいる。TRUMPシリーズにおける関係性ってだいたいこれだけど、一番最初はソフィとウルだよ。
クラウスとアレンは、互いを向いてなかったからね。

まさかダリちゃんが、ウルの遺体を目の当たりにしてたとは思わなかったなぁ。
ソフィはずっとウルが燃えないように、抱きしめてたんだね、ああ、もう…
10年目にしてこんな残酷な事実を明かされるとはね。私は5年しか付き合ってないけどさ。
本当、この輪廻の結末は、ソフィとウルが手を取り合う、それだけで良かったんだよ。
10周年の舞台、大千秋楽でソフィとウルがカーテンコールで手を取り合って出てくる、それだけで、それだけで、TRUMPシリーズというお話は、決着を付けられるんだよ。
ずっとずっと、この2人の話なんだよ…

ずっと、クラウスの話なのかと思ってたけど、思えばこの10年語られたのはずっと、ソフィと、ウルのお話だったもんね。
私、やっとわかったよ。

* 木戸さんの萬里は本当に良かったなぁ…
なんというか、正規の意味でのイレギュラーというか、トリックスターというか。素晴らしい異物感。
今まで演じる俳優さんによってとにかくバリエーションがあった萬里というキャラ、その全てを踏襲してた。
トリックスターであり、縁を繋ぐ者。

初めてハッキリとソフィに「死ぬな!生きてくれ!!」と叫んだ萬里。
今までの萬里は叫ぶ間もなく死んでいったけど、繭星の萬里は初めてソフィとの繋がりを克明に描かれていた。
萬里ちゃんて本当に素晴らしいキャラクター造形なんよ、俳優さんのアプローチも色んなこと試せると思う。

最初の設定ではただのトリックスターでしかなかった人。そこからお話が紡がれ、そして死ぬ瞬間まで自分の仕事を果たした人。
異論あると思うけど、私昔から言い続けてるんよね、TRUMPシリーズにおいて一番人生を全うした人は、臥萬里だって。
初代も、2代目もね。

* 私の繭星初日6/1のティーチャークラウスは「あんたもっと可愛い感じやったやん!?どしたんやそんな変態になって!!!」というくらい怖かった。変態教師だった。
フォロワーさんとも話したんだけど、TRUMPの時よりはるかに狂気が増していた。

だってあんた、ハッキリとソフィを見て「アレン」って呼んでたぞ…ティーチャークラウスってわりと、目の前の虫の息のソフィではなく、虚空を見つめて「アレン」って言ってたやん。
ばっちりソフィの顔見てアレンって呼んでたな…顔はルルミナそっくりなのにね…

今回の追加シーンでダリちゃんと会ってて、ブラド機関に監視されてる事自覚しながら、それでもソフィへの執着をやめんかったし、ダリちゃんに「ソフィをファルスにする」という意思をハッキリ伝えちゃってたし。
…私はクラウスが一番好きなんだけどね、なんだけど…

今回はほんま、なんちゅー迷惑な奴や、と。あんたのせいでデリコ家めちゃくちゃよ。
でも、開き直れてよかったねぇクラウス。アレンを失って100年という地獄を過した後の救済、それがソフィ。
100年地獄見たんだからいいでしょ、ずっと孤独だったんだから、ワガママ言わせてよ!
自分にだって星をちょうだいよ!そういう「キレてしまった」クラウス。
良かったね…あなたは今まで、なんだかんだ正気だったから苦しかったんだもんね…

でもね、今回も、ソフィは、アレンみたいにあなたを見ていないね…
だから無理矢理、振り向かせたんだね…

だって恨んでくれたら、ずっとずっとクラウスのこと、憎しみの篭もった目で見てくれるもんね、視界に入れるもんね…
アレンの世界に居られなかったこと、本当に辛かったね…

でも、でもね…放ったらかしにしないでよ…責任取ってあげなさいよ…
友達になりたかったのに、隣にいないんじゃ、あんた…
そりゃあんな力尽くで星を手に入れちゃったから、好きになってもらえないのは当然だけど、一方的な愛をぶつけるだけぶつけて、満足しないでよ…

噛み逃げかい…当て逃げならぬ、噛み逃げ…

大千秋楽のクラウスは、わりと私の知ってるドン臭くて可愛いクラウスだったな。
でも「永遠の命を望め!!」のところは、完全に正気を失っちゃってたな…
星を手に入れたところ、TRUMPの時から笑ってはいたけど、COCOONでの笑顔は…なんか、そのままキスしそうな程の…気持ち悪さだったな…

クラウスってさー、ずっと1人でいなきゃいけなかったから、友達ってどう作るのか、どうなればいいのか全然わかってないんよね。
だからソフィの隣に居ようとしないんよね。どうすればいいか分からないから。
この世界の片隅にソフィが生きてくれている❤幸せ❤って…あーーほんまこの人は…
本当、どうしようもなく愛おしい…早くクラウスの過去が知りたいなぁ…

ぼんやりした先生であるのも本当のクラウスで、残酷で気まぐれな神なのも本当のクラウスなんよな。
そういう所も、やっぱり、薄ら寒くて、そして一番大好きなキャラクターだな…

一番許せない奴でもあるけどね…

 

2018年の思い出

いやぁ、去年1年は、今までやってこなかったことに取り組んだ1年であった(ヲタ活の話)

まず、一番自分と縁遠いものだった2次元男性アイドルにハマったこと。 ビッグサイトで開催されたオンリーにサークル参加したこと。 女性向けジャンルや流行りものに手を出したこと。 あと、所属してるビーズ手芸教室の、百貨店出品作品を作るチームに関われたこと、かな。

なーんか、アイドリッシュセブンにハマったこととか、YOIを今更見て感動したことですごく実感したんだが、 私ほんまに、周りの評価という物差しでしか周りを見てへんかったなぁ、と。

ネットの評価鵜呑みとか。 身近な人が酷評してたから見ない、とか。

つまらない作品にぶつかるリスクを減らしたかったことと、その作品を推してることで誰かに貶められることが恐ろしかったので、 こういう「自分で考えない」って方法をとってたんやけど、 吐き気するほどの受け身具合よな、これって。

その作品を推すことによって陰口を言い出す人と、付き合いを続けたところで、何も得るものはないと言うに。

その作品を好きだからこそ、悪い点にも目を向けるべき、と勝手に自分に課してて、アンチの意見を検索してショックを受けて泣いたりとか、 本当、今まで頭がおかしい行動してたんだけど、 盲目的で他者を傷付けるファンというものがとにかく恐ろしくて、 そんなものになるくらいなら死んだ方がマシだとまで思っていた。

しかしまぁ、そんなことする人って相当ヤバいレベルの人であって、 多くの人は盲目的なとこがあっても、他者を傷付けるとこまではせんのよの。 ブロック機能を上手に使って自分が生きやすい世界を作っとる。

気付かぬうちに他者を傷つけてることもあるが、 何をもって傷つくかも人によるから、誰も傷つけんというのは現実無理な話だし、 (その作品のファンを見るだけでも気分を害する、という人もいるし、それはもうその方に自衛してもらうしか方法はない) 意図して、他者、他作品を潰すために傷つけようなんて心理にさえなってなければ、 ただの「熱烈なファン」に落ち着けるはずなんよ。

そんな当たり前のことに、なぜ気付けんかったのかな… 何故好きな物さえ、他人の目を気にしていたのか。

自分が支持する作品が、どちらかと言うとクセがあり万人受けタイプではなかった、という過去ゆえかと思いますが。

ようやく人の目を気にせず好きなものを見つけられるようになったな。

今まで偏見で見てて近づくことすら躊躇っていた「女性向けソシャゲ」とか、 あう作品にさえ出会えれば、本当に毎日好きが溢れて楽しく過ごせたし、 また、新しいムーブメントが起きてる真っ最中にその中心にいるグルーブ感、この巨大なうねりも超楽しくてまさに「いい波乗ってんね~」 やし、 それゆえに荒れる時はめっちゃくちゃ荒れてしまうけど、そういう時はブロックしたりNGワード登録しちゃえばいいし、 なんならちょっと離れてもいいし。

自分の中に「こうでなければいけない」って凝り固まった考えがあったんだな、と実感し、 それをとっぱらったら、また新しい世界が広がって楽しいな、と学べた1年だった。

この感情を愛と呼ぼう~今更ユーリ!!!on ICEを見た~

恥ずかしながら2年遅れの今、 2016年冬アニメの覇権を征したという「ユーリ!!!on ICE」を、dアニメストアで全話見た。

結果、この作品が好きすぎて好きすぎて、 急に胸が苦しくなって突発的に涙が出てくるくらいには、 夢中も夢中も夢中になってしまった…

なんでこんなに夢中になっちゃう、素晴らしいアニメを見るのに2年も要したかと言うと、 ネットでの賛否両論ぶりとか諸々の疑惑とか、 とにかく話題が出たらその界隈が荒れまくる、その実情に恐れ慄いたから。

しかし私の尊敬するクリエイターさんたちは軒並み大絶賛していた。 でも結局「気にはなるけど、なんか荒れてて怖いから近寄らんとこ…」 と、ビビって遠巻きに眺めるだけ。 いつか気が向いたら、レンタルかなんかで見よう… そんくらいの気持ちだった。

そして見るきっかけもそんくらいの気持ち。 有料会員登録してるアニメ配信サービスで配信してたから、試しに特集ページに飛んだら自動的に第1話が再生され… そしてものの1分で「このアニメは面白い!絶対に面白い!!!」と確信してしまった。

とにかく熱量がすごい…制作陣の熱量が凄まじい。

OPなにこれ?!?!この筆みたいな主線で、スケートして動画になってる!?!?! は?!?!劇場版かよ!?!?!

っていうか本編のスケートシーンまでCGじゃねぇの!?!? いわゆるロトスコープかな…? 手で描いてんの?!?!これを!?!?!? こんなん毎週やってたんか!?!? 正気かっ!?!?!!?!?

とにかくハイクオリティが次から次に私の脳を殴る!殴る!殴る!!

圧倒的テンポの良さアニメファンのストーリー推測を小気味よく裏切り、一気に物語に引き込んでいく手腕、 そして何より、青春スポーツアニメとは一線を駕す、プロアスリートの熾烈な世界を描いたアニメだと示すキャラクター描写。

こんなにすごいアニメなら、そら覇権とるわ!っていうか 私は2年もこの名作をほったらかしてたんか…!? …自分の名作アンテナの低さに心底呆れてしまった。

休日だったのをいいことに、取り憑かれたようにひたすら連続再生。 勇利とヴィクトルの関係性が丁寧に描かれていくその過程に、ただただ心を奪われていく。 腐女子人気を意図している"どころ"ではない、 露骨に「この2人の間には性愛すらも生まれかねない、あまりにも深い結び付きがある」と示していく、その逃げない姿勢。

「私たちは絶対に、逃げることなく、性別も年齢も国境も越えて、才能に魅了され互いを求め合う魂を描ききってやる!!!! 美しいと思うものを美しいと思うままに描く!!!!! 私たちが真実の愛だと言いきれるものを、描ききってやるッッッッ!!!!!!」 と、咆哮のようなそのストレートな描き方に、 私は「よくやってくれた・゜・(ノД`)・゜・」とにくれたのである(半分本当)

なんかもう、執念

徹頭徹尾、制作陣が信じる「」を見せつける、そういう気概…

この道約20年の中年腐女子でありながら、 いやむしろ古代人レベルの腐女子だからこそ抱えている 「男性の同性愛を匂わせる作品を、多様な人の目に触れる民放で放送することは、好ましくない」 そういう負い目。 そんなチンケなもんを未だに持つ自分が、物凄く恥ずかしくなった。

ちょっと話は飛びますが、最近のアメコミ界隈では「キャラクター達は至極当たり前にヘテロセクシャルであるべきだ」って考え方自体が、差別的だって方針になってるそうですね。

もう、めちゃくちゃ腑に落ちたね。 現実世界では多様性を謳ってる、それはフィクションの世界でも同じなはずなのに、 じゃあなんで当たり前のようにセクシャルマイノリティも障害者も出てこねえんだよって言う…

YOIで描かれる多様なの形って、この考え方に近くない? 「アメコミ界隈だけじゃなく、日本のアニメも新しい時代に突入したんだな」と思ったね。

でも、この作品がいろんな人に届いた一番の理由は「才能に魅了される」っていうのがどういうことが、とにかくストレートに描いたからだと思うんだよね…

例えば、のだめカンタービレがなぜあそこまでヒットしたか? それはやっぱり、男女の性愛の世界も飛び越えて才能の虜にされてしまう魂の愛を、 クラシックの美しい旋律にのせて、あんなにポップに楽しくわかりやすく描いたからだ。

アマデウスという映画/ミュージカル作品があんなに素晴らしいのは、裕福な家に生まれ、世間知らずで品性下劣なモーツァルトをどうしても許せない、 でも、その神に愛された才能には恋焦がれてしまうサリエリの苦悩が、もはや恋愛に等しいほど激しく狂おしく描かれるからだ。

YOIも才能に恋してしまうと、年齢も性別も関係なくめちゃくちゃに狂ってしまう、それを真っ向から描いたから、これだけ多くの人に愛され、 そして多くの人からの反感も買ったのだ…

才能にホレる感覚に、ピンとくる人もいれば、全然わかんない人もいるもんね。

ヴィクトル勇利、二人の間に生まれるクソデカ激エモ感情を「恋愛」とも取れてしまう、デリケートな表現すら厭わず描いた、製作陣に…

五体投地…全力地面埋込型土下座………ッッッッ

もう10話の特別ED、そしてその後のCパート(でいいのかな?予告前だけど)で、 ほんまストレートに「(フィギュアスケーターにとっての)神様が人間(の才能)に恋に落ちる瞬間」を描いてきよって、 創作物にありがちな「何故か都合よく超人が凡人を見いだし、凡人を全肯定して愛す」ご都合主義ではなく、

凡人ではない、特別強化選手である勝生勇利が、力尽くでリビング・レジェンド ヴィクトル・ニキフォロフの心を奪った、ちゃんと「起こるべくして起こった自体」であると示したのが…

ほんまに、ほんまに… 涙が出て…頭が真っ白になって… 10話本編の「結婚おめでとう!」事件なんてメじゃない、とんでもない核弾頭で…

私、ほんま狂ったように10話のEDばっかり繰り返して見てる。 過呼吸になりそうなほど胸が苦しくなって、鼻の奥が痛んで目がどんどん潤んでしまう…

こんなにすごいものの存在を、私は2年も知らなかったのか… もっと早く出会えていれば、私はきっとすごく幸せだったのに…

いやでもやっと出逢えた今も、本当に本当に本当に幸せなので、巡り会う前の2年間も決して無駄ではない。 いろんな論争が起きて好きであればあるほど疲労も大きかったであろう当時よりも、 落ち着いて作品を楽しめる今こそ、私的にタイミング良かったのかもしれない。

なんかもう取り留めもなく、書き連ねてしまった。 他にも言いたいこと山ほどある、等身大の生意気な15歳だけどその本質は驚くほどピュアなユリオの、一瞬しかない今だからこその美しさや、 勇利にもヴィクトルにも現役続行を決意させた絶対的な神に近い才能だとか、

ネタキャラかと思いきや、ファイナルグランプリのプレッシャーの恐ろしさを嫌という程見せつける役目だったJJとか、

勇利と同じく神様に魅了され、その背中にピタリとくっつくかのように追い続けていたのに、結局ヴィクトルに見出されることも、隣に立つことも叶わなかった年長者のクリスとか(ヴィクトル選手復帰したから、これから立てるかもしれないけど)

小さい頃の勇利の1番近くにいたけど、夢ではなく現実という幸せを選んだ西郡一家とか、 もっともっと色んなこと書きたい、それほどこの作品が抱えてるものは膨大。

でもやっぱり、勇利とヴィクトルの関係性があまりにも凄すぎて凄すぎて凄すぎて凄すぎて… 逃げずに「これは愛だ」と言い切った制作陣の姿勢があまりにかっこよくて…

こんなに魂を揺さぶってくれる作品に出会えて、 私は本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当の本当に、 幸せだなぁ… 生きてて良かったなぁ…

RTIのおかげで、胸を張ってアイナナを好きと言えるようになった話。

私は元々ハロープロジェクトのオタクの、超新参マネージャーである。 今年の一月からはじめた、ほぼアニメから入ったようなペーペーの者だ。(第三部完結までクリア済)

きっかけは交流のあるハロヲタの方が「アイナナ面白い!」とずっとツイートしてたから。 私は女性向けゲームがとにかく苦手で、特に乙女ゲーは本当にダメ。乙女ゲー宣伝のアカウントとか目に付く限り全部ブロックしてるくらいに地雷だった。

でもやっぱ、ハロヲタの人が「面白い」って言ってるアイドルものなら、そんなに趣向に合わないことはないだろう…と思ったのと、 私が羽多野渉さんと佐藤拓也さんのwebラジオSBSのリスナー(有料会員)だったこと、そして出演者2人が口を揃えて「女性向けゲームであそこまで恋愛要素がないものも珍しい」「少年漫画みたいなストーリー」と称してたので、 乙女ゲーでないのならとりあえず大丈夫かな…と思い、正月テンションで軽い気持ちではじめた。

そして、とんでもないシナリオの巧みさ、楽曲の良さ、キャストの熱演、音ゲーの楽しさなどにより、 楽曲をiTunesで買い占め、 今まで興味のなかったキャラクターのぬいぐるみを買い漁り、 Twitterで素敵なイラストやぬい写真やコスプレ写真をあげられるアカウントを軒並みフォローしてまわり、 ついにアイナナ初のライブのライビュにも2日間通いつめるまでになった。

でも、私はなんとなーく、アイナナが過去炎上して人が大量に去った事件があったことを、知っていた。 詳しくは知らないし、今も自分の心の平静を保つためにあえて調べようとはしてない。 だから、ハロヲタさんの口からタイトルを聞いた時「あっ、あの炎上したやつか」と思って、印象はよくなかった。

だから、身の回りの人達に「今は一番アイナナにハマっとるし、アニメもめっちゃ出来がいいねん!」と言えなかった。 アイナナを知らないっぽい人を選んで話題を振ったけど「…ああ、アレね…」と、明らかよく思ってないリアクションが返ってきたから、早々に話題を変えたこともあった。

アイナナを好きでいることに、なんかずっと罪悪感があって、とりあえずネット上だけで大騒ぎする事にした。

本当に何年かぶりにアニメをリアルタイムで追って、泣きながら最終回を見たし、 今まで何がいいのか全然わからなかったキャラクターぬいぐるみを、みなさんの可愛い写真をきっかけに「可愛い!欲しい!」と思うようになり、 無理のない程度に…と少しづつ買い集めたら、もうとんでもない数になっちゃったし、 ヒトカラでストーリーを思い出して泣きながらメモメロやリスポを歌い、 毎日ゲームにログインして現在配信中のエピソードも全部読んだ。 アイナナ感謝祭vol.3のライビュにも行って小野賢章さんと増田俊樹さんによる「Fly away!」披露に、死ぬほど喜んだ。 最高に満たされた時間だった。

ハマってるものがあると、毎日最高に楽しい。 私はハロヲタだから「どのキャラになんのハロプロ曲を歌わせたらハマるかな?」とか妄想するのもめちゃくちゃ楽しかった。

ただ、誰にもその楽しさを、リアルで打ち明けないままだった。

そして、全マネージャーが待ち焦がれたという、運営も悲願の3年越しのライブ開催。 まさかの1stライブがメットライフドーム。 こんな新参までご相伴に預かっていいのだろうか、と思うくらいの盛り上がりの中、 当日が来るまで本当に楽しみで楽しみで、 ハロヲタの時もそんなにしない、推し色のアイテムを身につけての参戦の為の服の買い出し、ネットで調べて作ったぬい痛バ、 とにかく初めてづくしで楽しい準備期間を過ごして、前日はライビュ参戦だと言うのにワクワクして眠れなかった。 17時から開演なのに、落ち着かず朝から出かけて開演まで時間を潰した。 1人だけど、ずーーーっと楽しい時間だった。

そしていざ開演してみたら、 想像を絶するとんでもない完成度と、 運営、キャスト、スタッフ陣、そして全マネージャー達のめちゃくちゃな熱量が伝わる、 ドルヲタの私も唖然とするほどの規模の大きなライブで、 生まれて初めて「声優なのかキャラなのか分からない」という気持ちを知った。

そしてその幸せすぎる余韻が、1週間経った今でも、ずーーーーーっと続いている。 この余韻が続いてずっと夢見心地なの、私は以前経験したことがある。 2014年の道重さゆみさん卒業コンサートと、2017年の嗣永桃子さん卒業コンサートだ。

このふたつの卒コンの共通点は、私たちヲタに「報われた」と思わせてくれたところである。

一般的に、どんなに円満に迎えた卒業であってもファンはやっぱり一瞬「裏切られた」とか「置いてかれた」って思ってしまうものだ。

しかし、この2人は全く違った。 今まで彼女達を応援していて、本当によかった、私が彼女たちに注いだ愛は成就して報われたって、そう思わせてくれた。 2人はとてもクレバーで頭の回転が早くて、自分がどう見られているか、ファンは自分に何を求めているのか、俯瞰でちゃんと把握できて、そしてそれに応えられる、とても優秀な人達だった。

アイナナ運営もそういうことだ、 マネージャーが何を求めているか、どうすれば一番喜んでもらえるのか、どうすれば皆ストレスなくイベントを楽しむことが出来るか、 それをきちんと把握して、このライブを実施したのだ。

ずっとアイナナが好きであることに、変な罪悪感を抱きながらここまでやってきたけど、 そんな周りの目ばかり気にする失礼なファンにも、スクリーン越しに最高のライブを見せてくれて、なんだかもう、申し訳なさすら覚えた。

今でも色んなバッシングがあることは、見ないふりしてるけど知ってる。 でも、アイドリッシュセブンを好きでよかった。 アイドリッシュセブンに出会えてよかった。 私は、アイドリッシュセブンを好きでいることにより、報われた。

だからもう、周りから良かれと思って「でもアイナナは以前、こういう炎上騒ぎがあってね…」と窘められても 「それでも大好きだから」と、まだちょっと怖いけれど、そう断言しようと思う。

どこに出しても全然恥ずかしくない、 伝説のすごい1stライブを大成功させた「アイドリッシュセブン」という作品のファンであることに、誇りを持って胸を張って生きていこう。

そういう風に思った、という、この上なく個人的な話。