エメラルドグリーンの肌

ハロプロとか芝居とか漫画とかが好き。小説が書きたい。

NU版TRUMPキャスト別感想 陣内クラウス&アレン 前編 (2015年観劇当時)

・陳内クラウス/アレン
えーとんでもない長さになっちまったので、まさかの二回連続で陳内将さんについての感想を書きます。PEACEPIT版アレン/クラウスにつづく続投組の方だから比較もあって長い。

今回は〈truthクラウス〉
・D2版から続投の陳内将さんですよ。
TwitterだかUstreamだかで末満さんが言ってたけど、D2版の本読みの時点でまったく見たことないクラウス/アレン像を打ち出した陳内さんにすごく驚いたそうな。
あの若さで新しいクラウス像を作り出したのはすごい。
で、二回目のクラウス/アレン役、もう陳内さんの中で"不思議ちゃんなクラウス像"が完全に確立されてるのがわかった。誰もやったことのない、地面から3cm浮いてる感あるクラウス。武田クラウスがああいうキャラ作りをした今(のちの記事で触れます)、陳内クラウスは線細くてかわいい感じ。
・キャストパレードの話。
クラウスとアレンのキャストパレードパート、思い切り武田アレンに振り回されて舞台中央に投げ出される陳内クラウス。あの時の、武田アレンの甘ったるい笑顔…
こんなに移ろいやすい子どもに心奪われてめちゃくちゃになってしまうなんて、クラウスってなんて愚かなんだろう。
初日はそんなことを思いながら泣きそうになってあのシーンを見ていた。
・校舎案内シーン、クラウスの案内を断りソフィと2人だけで行こうとするバンリちゃんに陳内クラウス「いやです~!行くんですぅ~!(*`ε ´ *)=3」
む、むかつく!でもかわいい…こんなんできるの陳内クラウスだけ。
あと闘技場での格闘技紹介シーンで合気道とかムエタイとかちっちゃく真似してちょこまかしている。かわいい。
・あと、このシーンの冒頭バンリちゃんが「黒猫に案内されてここにきた」って言った時に、クラウスが「あっ」って顔して周りをキョロキョロして探してるんよね。千秋楽で気付いた。細かい伏線がここにも…
・森の中のダンスシーンについて。
あのシーンは個人的に、二人のキャラが真逆でクラウスがアレンのこと「理解できない」って思ってるからこそ、アレンに心を奪われる瞬間がはっきりわかるのだと思ってる。
少なくともPEACEPIT版再演のtruthはそうだったと記憶してる。
でも陳内クラウスは元から不思議ちゃんなので、武田アレンと不思議ちゃん同士いつ心奪われたのかあんまりはっきりわからない。
おそらく陳内クラウスは武田アレンと性格が真逆なんじゃなくて、置かれた立場が真逆だから心惹かれてしまったのでは?
武田アレンのふわふわ具合は繭期の一時的なもの。その刹那に生きる儚さにどうしようもなく惹かれてしまったんではないか。
従来のアレン/クラウスの関係性では見えなかった、陳内クラウスだからの新解釈。
・全編通してふわふわしている陳内クラウス、でもちゃんと100年前の時間軸では比較的しっかりしてる細かい演技の差。これはD2版の時から。
・一番観客のすすり泣きが聞こえた、アレンの最期、クラウスがTRUMPであると明かすシーン。クラウスの手は、絶対にアレンには届かない。
特に武田アレンは残酷なまでに、メリーベル以外のものを視界に入れていなかった。
陳内クラウスはあまりにも片思いで可哀想だ。一番アレンに振り回されたクラウスかもしれない。
・おっとりしたキャラクターな分、キレた時の熱量とのギャップが生まれて印象的。役者が若いゆえにそうなるのかも。陳内クラウスの終盤の発散は、炎が一気に燃え盛るような印象を受けた。
・すがりつくウルに対しての「君の血は良い匂いがしないんだ」は、冷たいながらも陳内クラウスが一番優しいのでは?
陳内クラウスは何かを本当の意味で断ち切ったり、どこまでも狂いきったりは出来ないのでは。メリーベルを憎みきっているのに、きっと目の前にしても最終的には殺すことが出来ないクラウス。山浦クラウスも出来なさそう。
武田クラウスは眉ひとつ動かさず殺せます。赤星クラウスはニコニコしながら殺せるタイプだそうです。
・陳内クラウスはソフィを噛んでクランを去るときに笑ってない、抱きしめたときには笑うけど基本目を見開いて見据えてる。色んな見解あるが、陳内クラウスは「ソフィはアレンじゃない」ってことを痛いほどわかってるんでは?
あれは「私を追ってこい」って目に見えた。自分が犯したことへの贖罪のつもりか。
噛んだあとソフィ見てないってレポも見たし、やっぱ「この子はアレンじゃない、わかってる、わかってるけどそれでももう失いたくない」って心理な気がする。
個人の意見です!!!

結論:歴代クラウスの中で一番相手にされていないのが、2015TRUMPの陳内クラウスだが、これは武田アレンが無情な子どもだからである。
まさに好きになってはいけない人を好きになった人。